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店内薬種棚風景(スマホ版)

どこで、なにが、どうなっているのか。

“漢方”とは”病気”を診るものではなく、病める”人”を診るもの。全ては漢方の眼によって判断します。
そこでは、所謂「現代医学的病名」は何の意味も持ちません。

人体の器質的障害は外科の領域ですが、機能的な障害であれば、具体的な自覚症状などから漢方的な手がかりさえ掴めれば手は打てます。
検査医学においてどんな難病とされる疾患、あるいは原因不明とされるもの、精神、神経症状などであっても構いません。

いかなる症状が重なっていようと、その
状態に適応する処方はひとつでしかない。

症状は現象に過ぎず、症状を基本とし、病の本質を捉える。
漢方薬を処方する目標となる”証” (しょう)とは対症療法と原因療法が統一されたものと言えます。

店主が使用する薬方は、西暦200年頃に成立した中国医学の古典である『傷寒論』『金匱要略』に収載されている、200余りの限られた薬方になります。
ひとつの処方を10にも20にも運用するため、無数の薬方を必要としません。
ときに江戸時代の古方家が見出した丸剤・散剤や単味の薬物の併用は行いますが、必要最低限の手段で、最大の効果を挙げる事が技術的にも経済的にも理想であり、原典の理に適った方法論です。

10を学んで使えるものは僅かにひとつ。
1を10に変えるのは自分の力。

あらゆる物事に共通することかと思います。

─ 医薬に心を籠めて ─

使用している漢方薬について

日本で使用されている生薬の約8割は中国など、アジア諸国からの輸入品になります。
生育環境に満たない生薬も多数あり、全てを国産品で調達することなどは物理的に不可能な話。
厳正な検査・検品を通過し、安全性の確保されたものを使用することが、私たち生薬産業に携わる者の仕事であり責任です。

多くの処方は、現代的な生活において服用しやすいよう、エキス剤(顆粒)、丸剤、散剤に加工された生薬製剤をご用意しています。
それらは日本国内の工場で製造されたもの、即ち『日本製』を比較検討の上、吟味して採用させて頂いています。
原料となる生薬の品質管理、製造技術、設備、作業工程を経たエキス製剤は、煎じ薬を使用した際の効果と比べても遜色は無く、十分に目的を果たす事を経験的に認めています。

【主要取扱メーカー】

株式会社ウチダ和漢薬/救心製薬株式会社
株式会社ユピックス/有限会社杉原達二商店
剤盛堂薬品株式会社/小太郎漢方製薬株式会社
松浦漢方株式会社/三和生薬株式会社
株式会社建林松鶴堂